選挙で誰に入れるべきか投票基準を考える

考え・意見

今日、衆院の解散が決まり約3週間後に選挙が行われることになりました。

僕自身は、政治に対してものすごく熱心というわけではなく、かといって無関心でもない、ごくごく普通の人だと思います(普通というのも主観的なものですが)。

ボランティアで政治活動を応援したり演説を聞きに行くということはありませんし、選挙も衆院と参院しか行かず地方選挙はさぼってしまう事が多いです。政治に熱心な方からしたら、お叱りを受けるかもしれませんね。

選挙に行くこと自体も、半分くらいは義務感というか、きちんとした大人の振る舞いをこどもに見せるという意味合いが強いのが本音です。

僕の親も、お父さんは毎回選挙に行っていましたが、お母さんは一度もいっていません(母は宗教上の理由で選挙に行かないというのもありますが)。もし、お父さんも選挙に行かない人だったら、僕自身も政治に対してもっと無頓着に育っていたような気がします。

それに、もしどこかで選挙の話題になったら、自分はちゃんと行ってますと言えるじゃないですか。毎回熱心に行かなくても、少なくとも人生経験として一度は行っておくのは大事なのかなと思います。

どうせ投票するならできるだけ良い人を選びたいものですが、誰に入れたら良いのかわからないというのが悩みどころです。

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誰に入れるか

僕の住んでいる地域では、現職の自民党の方が連続で当選しておりかなり有力です。

でも、野党第一党の候補が毎回かなり競っている感じなので少し風向きが変わればわからなくなるというちょっと面白い選挙区です。2位の人は比例復活するんですけどね。

ある意味では、与党と野党からひとりづつ選ばれるので、どちらに投票しても結果はあまり変わらないかもしれません。良いのか悪いのかわかりませんが、選挙区民としては気楽に投票できます。

とはいえ、候補者は小選挙区で勝てなければいつかは交代させられるかもしれないので必死だと思います。特に与党の人は大臣などに出世するためには小選挙区で勝ち続けることが求められます。

かつて自民党NO.2の座である幹事長にまでなった甘利さんは、小選挙区で負けてかろうじて比例復活ししたものの、党の要職にはいられなくなりました。

こうしてみると、選挙ってかなり影響力があるんですよね。

国会議員の給料は月130万円、ボーナス635万円なので年収約2200万円です。

また、非課税の文通費やら立法事務費などが毎月165万円も支払われます。これは用途があいまいで変換も不要なことから第2の給料とまで言われています。年間にすると約2000万円もあります。しかも非課税です。普通のサラリーマンの給与にすると4000万円相当でしょうか。

さらにさらに、飛行機や新幹線がタダで乗れます。何回使うかにもよりますが、年間数十万円~数百万円にもなるでしょう。

これらの収入をすべてまとめると国会議員というのは年収6000万円以上もあり、有名大企業の役員くらいの待遇のようです。

もちろん、すべて税金から支払われるわけですから、誰に投票するのかは慎重に選びたいものです。

ちなみに、日本の国家予算は1年で約110兆円です。国会議員は衆参あわせて713人いますから、ひとりあたり約1500億円分の影響力があるとも言えます。

国会議員には、不逮捕特権というものまであります。

法律を作る仕事なので、現在の法律に縛られずに行動できるということなのでしょうか。独裁者の誕生を阻止するためにもあるのかもしれません。

実際に国会議員が逮捕される時は、辞職してからとなるようです。警察や検察も、よほど明確な証拠があり、かつ世論が大きく後押ししてくれる状況でない限りなかなか国会議員を訴追することはできません。

ちょっとグレーなくらいだと捕まりません。政治資金の問題で、身代わりのように秘書や会計責任者だけが捕まるといった事がよくありますね。

不逮捕特権(ふたいほとっけん)とは、憲法上、国会議員は原則として国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならないという特権(日本国憲法第50条)。

不逮捕特権 – Wikipedia 最終更新 2024年5月2日 (木) 12:19

こんな強力な権力と、莫大なお金を担う国会議員をどうやって選ぶべきなのでしょうか。悩ましいところです。

僕の意見としては、自分がもっとも利益の得られそうな公約を掲げている候補者に投票するのが正解だと思います。

もっとシンプルに言えば、お金をくれそうな人です。

国会議員の仕事は、国の予算と法律を作ることの2つです。法律は個人への影響はあまりないので、予算つまりお金をどう使うかに注目すべきだと思います。

僕の場合であれば、消費減税や所得減税をしてくれる人に入れようと思います。〇〇手当といった定額給付でも良いかもしれません。

ここでポイントなのが、自分に直接的に恩恵があるかどうかです。

アベノミクスは法人減税をすることで企業が儲かり給与が上がるという理論でしたが、実際には企業は増やした利益を内部留保にするだけで賃上げには繋がりませんでした。このように、間接的な利益は実現する可能性や効果がぐっと下がるので期待できません。

地元に高速道路を作ったり箱物づくりに熱心な議員もいますが、これも僕は賛同しません。地元の企業は一時的に儲かるかもしれませんが、僕には一銭もはいりませんしむしろ維持費によって地方行政が圧迫されて増税にもなりかねません。

自分の利益を優先させるなんて間違っていると思う方もいるかもしれません。

でも、現実には多くの人や企業が自己利益のために投票しています。もちろん、人前ではそんなことは絶対に言わないでしょうが。

むしろ、国民すべてが自己利益を追求することで、結果的にバランスが取れると思います。

今の自民公明の政権を支えるのは、経団連と低所得者層です。大企業からお金を貰い、低所得者にお金をバラマキくことで票稼ぎをしています。

日本の衆議院の投票率は約6割、そして与党になるにはその過半数を得れば良いので、全国民の3割の票が政治を動かしていることになります。

全体の24%を占める住民税非課税世帯が自公政権の票田と言われるのはこのためです。選挙前には必ずここに向けてのバラマキ政策が行われますよね。

住民税非課税世帯は高齢者が多く、投票率も他の世代より高いという特徴もあります。政治家からしたら、ここをがっちり固めることが有効な戦略になるわけです。有権者からしても、給付金が貰えるのですから投票に行きますよね。

大企業や低所得者だけでなく自分たちにも予算を回してくれ、というのはそんなにおかしいことでしょうか?僕はそうは思いません。

お金の話をするのは下品とか汚いことだという固定観念を払拭すべきです。

僕達が声を上げなければ、他の人にお金が回っていくだけですよ。

何兆円も使ってオリンピックや万博を開いたり、無駄な箱物を作り続けるのが今の政治です。いくら後で騒いでも後の祭りですし、残った設備の維持費や国債の返済を理由にどんどん増税されて負担をおしつけられます。

理論的に正しいことと、実際に人がどう動くかはまったく別なことは少なくありません。

世界中の人が一斉に武器を捨てれば戦争が無くなる、というのは理想論です。でも、実際にはこっそりと武器を集めた人たちが武力で支配する世界になるでしょう。

今の日本では、なりふり構わず利益を主張する人たちにお金が過度に集まっている状態だと思います。自分たちが利益を主張することは健全な政治に繋がります。

それに、僕達は自分の時間を売り切りして働き、お金を得て生活しています。つまり、お金とは自分の命そのものです。お金を取られてしまえば、その分だけもっと働かないといけなくなりますし、自由時間が減ってしまいます。

かつての奴隷は主人によって労働の100%を搾取されるまったく人権の無い立場でしたが、今の我々はどうでしょうか?日本の国民負担率は5割と言われており、人生の半分は自由が制限されている状態です。

お金の話から逃げることは自分を苦しめ粗末にすることになります。

僕個人としては、自分に直接的な利益をもたらしてくれそうな政策をあげている候補者や党に投票しようと思います。

現職の方は、もうすっかり自民党色に染まっているので入れません。過去にも消費増税に賛成すると言っていた方なので僕の利益に真っ向から反します。

もちろん、いろいろな社会問題や外交、安保、皇室問題なども議論されているのは知っていますが、それは二の次、三の次です。お金に余裕のある人は、他に興味のある政策を重視して投票しても良いとは思いますが。

天皇が誰になるとかも僕の人生には大きな影響はありません。どちらかといえば、こっちのが良いんじゃないという意見はありますが、それを理由に選挙で投票しようとは思いません。

例えば外交や安保というのも、経済力がなければ出来ることは限られます。経済さえ伸びれば予算が増えるので、他国の支援をして仲間に引き入れ影響力を増やしたり、武器弾薬を開発したり充足させることで安保政策も改善します。

ネット上では、積極財政という言葉が支持されることが多いのですが、僕はこれに懐疑的です。

というのも、その財政出動で直接利益が得られるのはだれなのかは不明確だからです。効果の曖昧な箱物政策をしたり、アベノミクスのように大企業だけ優遇されるようではなんの意味もありません。

減税や定額給付のような手元のお金が直接的に増えるような政策であれば大歓迎です。

緊縮政策であっても、無駄な支出を減らして結果的に税負担が減るなら賛成ですよね。このように、曖昧な理念ではなく、明確な政策で評価していくべきだと思います。

一時的なバラマキで人気を取りながら、一方で社会保障の負担も増やすなんて人もいますから、これには騙されないように注意が必要ですね。民主党政権の末期ではまったく公約になかった消費増税を言い出したので驚きました。

このあたりはやってみないと分からないのでなんとも言えませんね。自民党でも公約をまったく守らない政権も多いですし。

財源はどうするんだ、というのがよく論じられますが、無駄を省けばもっとお金は捻出されると思います。具体的な内容まではよくわかりませんが、ド田舎に整備されているけれどほとんど使う人のいない高速道路や立派な橋なんかを見るとまだまだ削れるところはあるでしょう。

国民の可処分所得をとにかく増やせば良くなるとは限らないと思います。もしかしたら、スマホゲーム課金ばかりが増えていびつな産業構造になってしまうことも考えられます。

最終的にはバランスの問題になりますが、少なくとも現状の偏り状態を解消することが必要だと思います。

偏りというと、自民党政権が長すぎるというのも問題の一つだと思います。

日本での政権交代というか非自民政権は戦後2回しかなく、1993年の細川内閣と2009年から3年続いた民主党政権だけです。

同じ政権が続けば癒着や汚職がひどくなるのは明らかです。別に政権交代したからといってすぐさま社会が崩壊するなんてことはありませんから、新陳代謝を図るメリットの方が大きいと思います。

自民党は、野党は政権運営能力がない、なんてレッテル張りをよくしますが何を根拠に言っているのでしょうね。そりゃずっと政権にいたい自民党にとっては都合の良い主張ですよね。

政権交代を頻繁に繰り返しているアメリカや韓国を見ても、それほど社会が大きく変わるということは無いような気もします。結局のところ政治だけですべてを解決することはできないです。

あくまで選挙は、パイの配分をどうするかという押し引きであって、それを急激に増やしたりすることは期待できません。

僕があまり政治や選挙に熱心ではないのも、そこまで政治に期待していないからです。

環境を劇的に変化させる可能性があるのは技術革新だと思います。

かつて、専制政治から民主化が起こったきっかけは産業革命にあります。資本主義をもっとも効率的に運用できるのが民主主義だったというだけです。

人権を守るために民主化をしたという美しい話ではなく、民主化の副産物として人権の尊重が広がったというのが正しいでしょう。その証拠に、資本力の無い国の人々の人権は今でもとても制限されています。

かつては、国民の9割が農業に従事し、食べるために働いて生きていました。しかし、有り余るほど食べ物あふれる現代では、食料の価値はぐっと下がっています。

もしかしたら将来的には、AIやロボットの発展によってお金や労働の価値が下がっていくかもしれません。その代わりとなるものが何かわかりませんが、例えば人の評価が大きな価値を持つ評価経済になると予想する人もいます。

AIが政治を含めてほとんどの仕事を奪ってしまい、一部の才能豊かなクリエイターやインフルエンサーだけが富を独占するという世界かもしれません。その他大勢の庶民はベーシックインカムによってそこそこの生活を補償され、ありあまる娯楽を延々と消費する人生になります。

人気のある芸能人議員に票をいれるというのは、もしかしたら未来を先取りした投票行動なのかもしれませんね!?

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